2020年、コロナウィルスの感染拡大にともない新しいお祭りのカタチを考えるプロジェクト。ときわ台天祖神社が板橋にゆかりのあるクリエイターと共に発足しました。
コロナ禍でも露店とお神輿が出ないだけでお祭りは例年通り行われます。お祭りにはどういう意味があるのか、どういうことをしているのかは、知らない人も多いはず。こんな時だからこそ、本来の意味をしっかりと伝えることが大切なのではないかと考えました。「神明(しんめい)さま号外」のデザインを「お祭り」の解説書仕様にしました。
お神輿(みこし)は、神様に街を見て歩いてもらうために「御魂(みたま)入れ」という神事を行い、神様をお神輿にのせて街へ繰り出します。2020年度は、新型コロナウィルスの感染拡大防止のため、お神輿が街には出ません。それでは、代わりにバックに神輿の絵をプリントして、街の人たちにバックを肩に担いでもらい、街へ繰り出してもらおう、そして、神様に街を見てもらおう、というコンセプトのもと「ワッショイ!トート」を制作しました。
お祭りについて
本来の「祭」は、その字が示すように、神さまに対して、お供え物をして「感謝」や「祈り」を捧げるものです。9月21日の例祭も、神さまにお供えをして「祈り」や「感謝」を捧げる「祭」は何も省略せずに行い、神輿に代わる神幸(じんこう)行事を行います。科学がこれほど進んだ今でも、様々な自然災害や新型コロナウィルスで、誰もが悩み苦しみまた不安に思っています。今年の「例祭」は、「感謝」とともに早く平穏な日々を取り戻したいという「みんなの願い」をこめて祈ります。
御魂入れについて
お祭りの前の日、神職(しんしょく)がいつもは神社にいる神様にお神輿(みこし)に遷(うつ)っていただく儀式をします。神さまの御魂(みたま)はロウソクの火のようにいくつにも分かれることができると言われています。神様がお神輿にのって街を歩くのです。